高校生のための農学部体験授業2017

89日(水)、高校生のための九州大学農学部体験授業プログラムのひとつ「森林のサイエンス」に県内外の8名の高校生が参加されました。

まず、K先生から、九州大学の概要、そして農学部についての説明があり、その後、高校生の皆さんの自己紹介。「森が好きで」「虫が好きで」「農学部に興味があって」と様々な理由で参加されています。まだまだ、緊張気味の高校生の皆さん。


緊張気味で自己紹介しています~

その後は、机の上で学ぶのではなく、実際に森へ出ていき講義です。
経過年数の違う森林の形態について講義中


森林での水滴の落ち方、その影響について講義中

葉の形態により樹木名を特定する講義中

そのほか、森林の歴史、檜皮、砂防ダムなど、興味深い内容に高校生の皆さん、じっくり聞き入っていました。


お疲れさまです~
最後は、修了証書を授与して、このプログラムは終了。
この日は、午前中、小雨模様だったので、気温も高くなく、森の中は少し肌寒い感じでした。
高校生の皆さんは、森林のマイナスイオンを浴び、リフレッシュできたのではないでしょうか。


2017/08/25 ra

樹を観せる

福岡演習林に展示している円盤
樹木には樹皮の模様や形状、材の質感や色、それに木目など様々な特徴があります。樹種による特徴の違いにを知るには樹木の見本があると便利です。例えば自然公園のビジターセンター等で大きな木の円盤が置かれていることもありますが、円盤では樹木の太さや樹齢を視覚的にとらえやすい反面、ほかの特徴を観察するに最適ではありません。樹木の特徴をより分かりやすく観察するには、樹皮を含んだ材部分をカットした小片や、丸太を加工したものなどが役立ちます。これらは樹木の標本、材鑑(ざいかん)といいます。
伐採地の状況(2014.2月 第10林班内)

福岡演習林の森林には多くの樹種がありますが、それらの樹木で材鑑をつくって教育資材としています。これらの材鑑の多くは、2014年に伐採した広葉樹材を利用しました。 

乾燥中の丸太
作業工程(切断)

伐採木を丸太の状態で乾燥させた後に切断、研磨といった作業を経て材鑑に仕上げました。材料を同じ林分(ひとつの森林のまとまりを示した用語)
で採取したので材の特徴だけでなく、森林内の樹種によるサイズや樹齢の違いについてもある程度表現できました。

作業工程(切断面の研磨)
今後も、演習林内にある比較的珍しい樹種を伐採することがあれば材鑑として整備・保存していく予定です。

なお、これらのこれらの材鑑は、かすや資料館(福岡演習林内)に展示しています。一般には非公開ですが、年1回開催される公開講座(定員制)の際に観ることができます。

完成した材鑑


展示状況(かすや資料館)
                             (2017/08/23 D.O) 

シカ柵

近年福岡演習林内でも増え続けているシカですが,ここ数年は木を植えても,シカ対策を行わなければせっかく植えた木が食べられたり傷つけられたりして,木は元気に育ってくれません.そこで木を植えた場所の周りに柵をはって,シカからの被害を防ぎます.

植えた木は全て守りたいのですが,柵の効果が本当にあるのかないのか,また柵をはらなければどうなるのか,といった検証を行うのも演習林の役目・・・と言うわけで下の写真のように,あえて柵をはらない場所もつくります.

2017/7/25 左:電気柵外 右:電気柵内 福岡演習林第6林班

シカが自由に出入りできる左側は,ご覧のとおり草がきれいに食べられています.あわせて植えたスギも食べられています.木は植えたあと数年は,草に負けないよう定期的に草を刈り払わなければ大きく育ってくれません.草だけ食べてくれれば文句はないのですが,そんなうまい話はないようです.

シカを防ぐための柵には色々な種類があります.
上の写真の電気柵は,3~4段に張ったひもに電気が流れシカを防ぐものです.設置を行うのも撤去するのも簡単ですが,設置後定期的な整備に手がかかります.また下の写真のネット柵に比べるとシカが入る可能性が高くもあります.
そこで今年の春ヒノキを植えた場所には,ネット柵を設置しました.このネット柵は,設置するのも撤去するのも手がかかりますが,穴があいたり倒れたりしない限りシカは入れません.更に今回使用したのは生分解性ネット.いずれ撤去しなければゴミになるハズのネットですが,この特殊なネットはある程度の年数が経過すると自然にかえってくれるという優れもの.今後このネットの効果についても様子をみていきます.

2017/4/21 生分解性ネット設置の造林地 福岡演習林第6林班
 2017/7/31 sa

今日の出来事

7月19日、午後の出来事です。
福岡演習林の庁舎と学生宿舎をつなぐ渡り廊下で、ヘビが自分の体より大きなカエルを飲みこもうとしています。ヘビの正体はヤマカガシ(Rhabdophis tigrinus tigrinus)、カエルはニホンヒキガエル(Bufo japonicus japonicus)です。ヤマカガシは日本に生息する毒蛇の一種で、強い毒性を持っていることが知られています。逃げようとするカエルと食べようとするヘビの攻防はしばらく続きましたが、ヘビに軍配が上がったようです。

2017.7.19 kubota



食べられまいと踏ん張るカエル

逃げられまいとバケツに巻き付くヘビ

センサーカメラを用いた動物調査

演習林では林内各所に赤外線センサーカメラを設置し、動物の調査をしています。
24時間稼働し、動物が通りかかるとセンサーが反応して自動で写真を撮影してくれます。

ニホンアナグマ

タヌキ

イノシシ

ニホンジカ

ヒトが居ると姿を隠してしまう動物たちも、こういった器材を使うことで簡単に生息を確認することができます。

nanki