もりのみまわり

演習林内の見回りは重要な基本業務です。
見回りの目的は様々です。
災害前後の安全確認のため、林道歩道など道路状況の把握、
林相の把握など。

先日は、古い森林の記録簿の記載内容を更新するための調査に教員、技術で行きました。

九州大学福岡演習林は九大の森や樹木園など、事務所のある敷地の他にも、たくさんの森を持っています。
何年もかけて、すべての林小班記録の更新を行っているところです。

今回歩いたのは福岡演習林1林班です。


暑い日でしたが、林内は風も心地よく吹き抜けていました
ダムがよく見えます


竹林は放棄すればおびただしい量の枯死稈の上を歩かねばなりません。
隙間にマムシなども生息しております。
今回この竹林は調べていないのですが(別途調査はしています)
ここを通り抜けることがこの日の調査で最もしんどいところでした。


常緑広葉樹の二次林。予想よりも材積が大きかった。


土壌調査もついでに行いました。
広葉樹のリターは下層がないとその場に留まりにくいのか、
なんだか有機物も少なそうなカスカスした土壌に見えました。
(分析中)



やはり土地の殆どを閉めているのは、スギ、ヒノキの人工林です。
スギ林の土壌は黒くてリターの堆積も良好ですね。
斜面のヒノキ土壌がいちばん土地が痩せているように感じますけど結果やいかに。
大学演習林は、過去からの記録がしっかりした森林生態系を所有しているという点で、大きな価値を持ちます。記録と現場の合わないところが見受けられるので、500ha弱、
しっかり歩いてデータ品質が保証できる森林教材を提供する準備をしています。

皆様のご利用をお待ちしております。


2021.7.3 TH