巣植試験地の間伐

 演習林では、多様な林分構造をもつ森林の形成や適切な管理のため、伐採作業を行っています。今年度は、久山町に位置する15林班内で間伐作業を実施中です。

 この伐採地は、一般的な造林地とは少し異なり、巣植えという方法で植付が行われました。

 巣植えとは、1ヶ所に数本の苗木をまとめて植える方法で、下刈り等の保育作業の省略化や風雪被害の緩和が期待できます。

 伐採前は、少し窮屈な印象を受けます。中には、隣の木との成長競争に敗れて、枯れているものも見られます。
 成長や形質の悪い木を伐採します。残された木は、隣の木と取り合っていた養分や日の光を吸収し、すくすくと成長します。

 伐採前の林冠。枝葉で覆われ、空がほとんど見えません。

 伐採後の林冠。隙間がだいぶ空いて、林内にも光が差し込みます。

2022.01.12 murata