音を出す蛾 シンジュキノカワガ




シンジュ(ニワウルシ)につく蛾、シンジュキノカワガを見つけました。
この蛾は中国原産で、低気圧や前線などの自然現象で中国大陸南部から日本へやってくる、いわゆる「遇産蛾」です。南方系の蛾なので、基本的には日本の冬の寒さには絶えきれず姿を消すとのことですこの蛾の面白い特徴として、木の皮のような繭に振動を与えると中の蛹が尾を繭にこすりつけてカラカラカラ♪と音を出します。意外に大きな音を出すのでびっくりします。動画をアップしましたのでお聞きください。

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ニワウルシにとまるシンジュキノカワガ
羽化して間もないシンジュキノカワガ
繭は、まるで木の皮のようです

ぬた場

 森の中の暗く湿った所に,泥水のたまったぬかるんだ場所が見られます。このような場所をぬた場(沼田場)といい,たびたびシカやイノシシがやってきては泥浴びをしています。彼らが泥浴びをする理由の一つには,体表についたダニなどの寄生虫をおとすためだと言われています。
 そのぬた場の付近に設置したセンサーカメラにはシカやイノシシ,アナグマなどの動物が撮影されました。
シカの泥浴び
イノシシもやってきました 
 

  彼らが泥浴びをするのは汚しているように見えますが,反対で体をきれいにする行動のようです。様々な動物が入れ代わり立ち代わり訪れる様子は,まるで人間が銭湯を利用するかのようですね。
 奇しくも今月の10月10日は「銭湯の日」だったそうです。我々人間も日頃の汚れと疲れをとりに銭湯や温泉に行きたいものですね。
2019/10/31 to

全国大学演習林協議会が開催

9月19日に福岡演習林で、全国大学演習林協議会が開催されました。
北は北海道、南は沖縄まで、たくさんの大学演習林スタッフの方々がお目見えしました。
また、文部科学省の方も参加されていました。

総会では、演習林の運営について様々なことが話し合われました。
JAXAと森林総研の方々も特別ゲストして招かれ、衛星ライダーを基軸とした日本全土の炭素蓄積評価プロジェクトの概要を説明していただきました。全国の大学演習林で長年蓄積している森林資源データは世界的にみてもとても貴重で、衛星ライダーの精度を保証するうえで必要不可欠であることを強調されていました。素晴らしい。


総会の様子(久山温泉ホテル 夢家)

翌日は、エクスカーションで、我らが若杉山と篠栗九大の森を散策しました。
若杉山では、樹齢数百年を超えるスギの大木を見ることができます。


篠栗町観光課の方々によるセラピー基地の説明

参加者の皆様、運営に携わった皆様、大変お疲れさまでした。

(2019/10/16) TK

「農学部百年の至宝展」が開催中です。

 農学部創立百周年記念「農学部百年の至宝展」が,伊都キャンパス椎木講堂1Fで開催されています。展示内容は標本や歴史的資料で,演習林からは動物標本と過去に所有していた外地演習林の地図や冊子などの資料を展示しています。動物標本は,北海道演習林からエゾヒグマとエゾシカ,福岡演習林からニホンジカ(キュウシュウジカ)とニホンイノシシ,宮崎演習林からホンドテンの剥製です。
 開催期間は2019年9月24日から2020年1月30日で,開場時間は10:00~17:00(平日のみ),入場無料となっています。多くのご来場をお待ちしています。

2019.09.27 kubota

椎木講堂1Fの展示コーナー


演習林から出展中の動物標本