演習林でよく見る動物は?

先週,森林調査実習Ⅱの実習がありました。

実習の中に「技術職員へのインタビュー」というものがあり、演習林の概要から仕事の内容、プライベートなこと(?)まで、学生の皆さんから色々と質問を受け、1年の仕事の振返りをしているような、自分にとっても新鮮な時間でした。

さて、学生さんによく聞かれる質問のひとつに「演習林ではどんな野生動物に遇いますか?」というものがあります。せっかくなので、こちらでご紹介したいと思います。

遭遇頻度の感覚としては、

シカ >>>>>>>>>>>> イノシシ >> アナグマ > その他

という感じです。とにかくシカが多いです。

シカとの遭遇① 車で林道を走っているとき↓

シカとの遭遇② 雑木を伐ったあと木の葉を食べにくる↓

シカとの遭遇③ 少し離れたところでこちらの作業の様子を見ている↓

シカとの遭遇④ センサーカメラに毎日写る

シカとの遭遇⑤ わなに掛かっている

シカとの遭遇⑥ 枝打ちしようとしたら丸くなって座っていた(聞いた話)

などなど。福岡の山で仕事をしていると、こんなにも多くのシカに遭遇するんだなぁという感じです。そしてやはり、下層植生は貧相です。草本植物はマツカゼソウばかり目につきます。

森林調査実習Ⅱでは、例年なら演習林で直接学生さんにお会いできるのですが、新型コロナウイルスの影響により今年度はオンラインでのインタビューとなりました。

来年は演習林でお会いできるといいなと思います。

ちなみに、その他の動物はタヌキやテン、ノウサギ、キツネ、ムササビなどです。福岡演習林ホームページのデータベース内に写真付きで紹介していますので、ぜひご覧ください。

2022.02.28 muramatsu


巣植試験地の間伐

 演習林では、多様な林分構造をもつ森林の形成や適切な管理のため、伐採作業を行っています。今年度は、久山町に位置する15林班内で間伐作業を実施中です。

 この伐採地は、一般的な造林地とは少し異なり、巣植えという方法で植付が行われました。

 巣植えとは、1ヶ所に数本の苗木をまとめて植える方法で、下刈り等の保育作業の省略化や風雪被害の緩和が期待できます。

 伐採前は、少し窮屈な印象を受けます。中には、隣の木との成長競争に敗れて、枯れているものも見られます。
 成長や形質の悪い木を伐採します。残された木は、隣の木と取り合っていた養分や日の光を吸収し、すくすくと成長します。

 伐採前の林冠。枝葉で覆われ、空がほとんど見えません。

 伐採後の林冠。隙間がだいぶ空いて、林内にも光が差し込みます。

2022.01.12 murata

土を留める



演習林の伐採跡地で発生した斜面の崩壊です。頻発する集中豪雨のせいか、こうした崩壊はしばしば起きます。
規模は小さいものの、この場所はすぐ下に林道があり、崩土で道が塞がることから、しっかりした手当が必要となっていました。



初夏に現地を測量し、土質を調べたところ、不安定な土はあらかた落ちていること、地下水も出ていないことが分かりました。
今後予想される崩土も少なさそうでしたので、丸太積みの土留め(どどめ)を設計して、組み上げることにしました。



丸太積みの工法は特別な資材や機械は必要なく、自然地形に対して柔軟に適応できます。
とはいえ、大量の丸太が必要です。ちょうど構内敷地に伐採予定の人工林があったので、ここから資材丸太を調達することにしました。
7~8月の真夏、炎天下での伐採。数日でしたが消耗の激しい作業でした。

台風シーズンも終わった11月、いよいよ丸太積みに着手です。しかし、施工予定地は道路から少し上にあります。
そこで、この場所に資材運搬用の取付道をつくることからスタートです。



地形の制約に加えて、途中、盛土の不足に四苦八苦しましたが、なんとか崩壊地までの道がつきました。




さて、道さえつけば勝利は約束されたようなものです。
杭丸太、基礎用の栗石等、資材をどんどんあげていきます。それと同時に、崩壊箇所の下の地山をバックホウで切取り、床均し、杭うちと基礎をつくります。



基礎に横木と控木の丸太を組み上げて、番線で締め、それを繰り返します。


これで躯体は完成、


              
最後は土砂をしっかり詰めて


完成!

この丸太積みで落ちてくる土の衝撃と勾配を緩和して、下側への崩土を防いでくれる、はずです。

11月の半ばから12月にかけては、この仕事に邁進していました。
体力の自信はすでになく、肩や腰もガタピシきてる状態なので、正直なところ途中から「誰か代われ!」と思わなくもありませんでしたが、言い出しっぺが投げ出しては格好悪いので何とか踏ん張りました。

しかし改めて見返すと、測量に始まり、設計・積算、材料調達(伐採)、施工まで。
よくやったなと思いますし、また演習林らしい仕事であったな、とも思います。ともあれ無事にいい仕事ができたことはささやかな喜びです。

さて、年が明ければ保育間伐、枯マツ伐倒駆除と今度は木こり用務が待っています。これまたタフな仕事になるのは目に見えています。
そこでロートルの私はスロットルを絞り、若手職員に大いに頑張ってもらうことにします。

                                 2021.12.27 D.O






 10月18日から20日の日程で九州大学農学部地球森林科学コースの「森林調査実習I」が実施されました。

-樹木学実習-

構内で23種の樹木を採取しました。

図鑑を使って樹木の特徴を勉強中。試験は20種出題され、16点以上で合格です。


 
 
-自然林・人工林調査-

自然林で毎木調査

ヒノキ人工林で毎木調査

学生の皆さん、3日間の実習お疲れ様でした!


2021/10/22 kaji



生物リストをリニューアル

  演習林では教育・研究・管理で山に入る機会の多い技術職員は,デジタルカメラを携帯し,風景や森林の様子,動植物などを記録写真として保存します。撮影した動植物は生物データベースに登録し,ホームページに「生物リスト」として公開しています。これまでは写真が小さく,1種あたり2枚の掲載でしたが,新しいリストは写真も大きく,1種あたり4枚の掲載が可能になりました。

 現在,登録種数と公開URLは下記のとおりです。

  福岡演習林 716種

   http://www.forest.kyushu-u.ac.jp/fukuoka/index.php?database

  宮崎演習林 2016種

   http://www.forest.kyushu-u.ac.jp/miyazaki/index.php?database

  北海道演習林 913種

   http://www.forest.kyushu-u.ac.jp/hokkaido/index.php?database

 今後も公開する種数を増やしていきますのでご覧ください。

2021.09.29 kubota

福岡演習林の生物リスト

植物(ブナ科)
哺乳類(ウサギ科,シカ科)
チョウ,ガ(タテハチョウ科)