スズメバチにご用心

 福岡演習林の位置する久山町と篠栗町では、今年の5月以降、特定外来生物のツマアカスズメバチの捕獲情報がたびたび報告されており、本種の定着が危惧されています。

【久山町・篠栗町のツマアカスズメバチ捕獲状況】

・5/6 久山町の養蜂場で女王バチを捕獲

・5~6月 久山町で雄バチを捕獲(捕獲調査)

・8月 久山町・篠栗町で50匹以上の働きバチを捕獲(捕獲調査)


 福岡演習林でも、ツマアカスズメバチの生息確認を兼ねて、事務所構内にハチトラップを設置しました(8/24~9/12)。

林内に設置したハチトラップ
 誘引剤に誘われてきたハチがトラップの中に入ると、逃げ出せない構造になっています。水面に浮いているのはオオスズメバチです。

捕獲したスズメバチの一部(捕獲場所:山の神)
 今回は4地点にトラップを設置し73匹のスズメバチが捕獲されました。幸いツマアカスズメバチは確認されませんでしたが、オオスズメバチやキイロスズメバチなど特に攻撃性の高い種も結構な数捕獲されました。

ハチの巣の駆除風景
 今年は例年に比べて、ハチの巣が多い印象を受けます。巣が小さいうちは職員で駆除も行いますが、大きい巣や危険な場所での作業は、無理せず専門の業者にお任せしています。

キイロスズメバチの巣
 上の写真の巣は、台風14号の影響で木の枝ごと落ちているところを職員で駆除しました。バスケットボールほどの大きさで、中身は7層にもなる立派な巣でした。

樹液に集まるオオスズメバチ
 これからの時期は、巣がますます大きくなり、ハチの数も多くなります。一方でエサとなる虫が少なくなり、ハチの攻撃性が増す時期です。林内に入る際には、黒い服を着ない、匂いの強い香水や洗濯洗剤を使わないなど、ハチに刺されない対策をするよう心がけましょう。

2022.9.30 murata

 3年ぶりに実施!

毎年、大学のオープンキャンパスにあわせ演習林で農学部体験授業を開催していましたが、ここ2年はコロナ禍で中止となっていました。今夏も感染拡大は続いており、中止も検討しましたが、森林分野に興味をもつ高校生に可能な限り応えたいという思いから、少人数を対象に実施に踏み切りました。

今回は県内外(遠くは広島県)から5名の生徒さんが参加してくれました。

農学部や地球森林科学教育コースの説明した後、野外に出て研究サイトの見学や樹木の見分け方、バイオマスの測り方、環境計測を体験してもらいました。


ラクウショウ見本林の見学 
残念ながらラクウショウは水没状態ではなかったのですが、ラクウショウの実生調査用のラベルがたくさんあることに皆さんが気づき、ここで実施している4年生の卒業研究の話になりました。


樹種の同定
図鑑を使って葉の特徴から樹種を調べています

バイオマスの計測
樹木の高さを協力して測っています。

環境計測
林内と林外で温湿度・照度などを測定し比較しました。
なんと野外の気温は36度を超えていました!

最後に先生たちに集まってもらい、座談会を開催しました。さまざまな話題がでましたが、みなさん将来のことを真剣に考えていて感心させられました。

先生たちとの座談会

みなさんといつかどこか(できれば九大)で再会できる日を楽しみにしています。

猛暑のなかお疲れさまでした。  

(2022/08/31 SK)



川の周りを見てみると

 暑い日が続いていますね。

そんな日でも、渓流周辺は過ごしやすく、比較的作業もしやすいです。

 演習林の中の渓流沿いを歩いていると、昔の活動跡に出会えます。

下の写真には、渓流沿いの2タイプの護岸が写っています。林道が渓流を横断している箇所に近いため右側には新しい護岸が、その少し上流(写真の左側)には昔の護岸らしきものが写っています。

一部だけが残っているようですが、昔の護岸らしきものを近くで見ると、下のようになっています。

そして、護岸の上の斜面のふもとには、石垣のようなものも残っています。

今は山奥ですが、昔はここでも人が活動していたようです。どんな建物があって、どのような活動をしていたのでしょうか?

近くでは、樹も護岸?してくれています。


(2022/7/31)TK

ナラ枯れと向き合う


ひと月前の話になりますが、福岡演習林でこじんまりした研修会を行いました。

2000年代に入って以降、東日本や日本海側の地方を中心にカシ・ナラ類の樹木病害、「ナラ枯れ」の拡大が問題になっています。

この病気では、木が部分的、または全体に枯れるのが特徴です。

ミズナラがとくに枯れやすいため、ミズナラが多く占める森林では、マツ枯れ同様に山が赤くなるほどの様相を呈します。


去年の夏、福岡演習林でもこの病気によるコナラの枯死を初めて確認しました。

福岡県では3年前(2019)に背振山系で初確認された後、徐々に県域に被害が拡がりつつあります。

こうした背景から、演習林での取り組みを紹介して、この被害について考えようと研修会を企画しました。


研修会には県の試験研究、林政機関に加えて日本樹木医会福岡県支部から参加がありました。

いずれも森林保護、樹木病虫害に携わるプロフェッショナルの方々です。



研修会ではこれまでに調査した結果を解説して被害の実態を知ってもらいました。

そして、実際に枯死木を伐倒して、材を細かく割ったり、燻蒸剤を使用した駆除法の検証を行いました。

福岡県下では私たちも含めて、実際の防除への取り組みは始まったばかりです。

活発な意見交換もあり、参加者の方々の意識の高さを感じました。

今回のナラ枯れに限らず、森林(自然)に起きる事象は何かしら必然があります。

「森林被害」、「病害虫防除」と聞くと悲観的や感情的になりがちですが、起きている事象にきちんと向き合い、その本質を見きわめることが大事です。

じっくりと腰を据えて、ナラ枯れと向き合うこととします。

(2022.6.24 D.O)

梅雨入り?

 6月に入り九州北部も梅雨入りしましたが、ここ福岡ではあまり雨が降っておりません。水不足にならないと良いですが....

 



 

梅雨と言ったら「アジサイ」ですね~

雨が少なくてもちゃんと咲いてます。

ピンクや青、紫など様々な色があって綺麗です。

 

 

 

チョウトンボ Rhyothemis fuliginosa

こちらは、チョウトンボ。

「ささやま通信」の背景画像にもなっております。

例年この時期になると、多くのチョウトンボが賑やかに飛び回っているのですが、今年は発生が遅いのかな?まだ数匹しか見かけませんでした。


2022/06/16 kaji